小林龍一郎臨時代理大使によるジョヴァンニ・ボネッロ氏との面会(6月17日)

令和8年7月1日
ジョヴァンニ・ボネッロ氏と小林臨時代理大使
ジョバンニ・ボネッロ氏の著書
 6月17日、小林龍一郎臨時代理大使は、ジョヴァンニ・ボネッロ(Dr. Giovanni Bonello)氏と面会しました。
 
 ボネッロ氏は、マルタの法学者であり、欧州人権裁判所(ECHR)の元判事であるとともに、人権法およびマルタ史を専門とする著述家です。マルタにおける法の支配、司法の独立、人権保障を語るうえで欠かすことのできない重要人物で、マルタを代表する会員制社交クラブ「カジノ・マルテーズ」には、ボネッロ氏への敬意を込めて、大きな肖像画が掲げられています。
 
 今回の面会は、ボネッロ氏の著書『Histories of Malta』において、日本とマルタの長く深い歴史的なつながりが一章を割いて紹介されていることを受け、その内容や歴史的背景について直接お話を伺うために実現したものです。
 
 ボネッロ氏のお話は、いずれも新鮮で刺激に満ち、深く考えさせられるもので、日本とマルタの友情をさらに深め、両国が共に平和のために貢献していきたいとの思いを改めて各員する有意義な機会となりました。
 
 日本とマルタの交流の歴史は、明治維新以前、まだ侍の時代にまでさかのぼります。当時の徳川幕府は、欧米の進んだ技術や社会制度を学ぶために遣欧使節を派遣し、その一行は1862年、日本人として初めてマルタを訪れました。 その際に贈呈品としてマルタに残された甲冑は、のちに日本人の手によって修復され、駐日マルタ大使館の尽力もあり、昨年の大阪・関西万博のマルタ館で披露され、大きな人気を博しました。
 
 その後、1917年から1918年にかけて、日英同盟に基づき日本海軍がマルタに駐留し、地中海における安全な航行の確保に貢献しました。その際に犠牲となった日本兵士の墓は、現在もカルカラ海軍墓地に丁重に祀られています。また、1921年には、当時皇太子であられた昭和天皇も同地を訪れ、慰霊のため参拝されました。
 
 この古くからの絆は、ボネッロ氏をはじめとするマルタの方々によって、今日においても大切に受け継がれています。それは、日本とマルタの友情を象徴する、かけがえのない歴史となっています。
ボネッロ氏の著書における日本の記載
ジョヴァンニ・ボネッロ氏の肖像画